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秋山香乃さんの「歳三 往きてまた」は、著者秋山さんの心情が想像できる小説でした。

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秋山香乃さんの描く土方歳三は、司馬遼太郎先生の燃えよ剣の土方とまた違った土方歳三を描いていました。

土方歳三に興味を持つようになったのは、秋山香乃さんの「歳三ゆきてまた」を読んでからでした。

その後に司馬遼太郎先生の「燃えよ剣」を読んで、また秋山香乃さんの藤堂平助、沖田総司、斎藤一、伊庭八郎の本を読んで

改めて秋山香乃さんの歳三往きてまたを読みました。

秋山香乃さんの描く土方歳三はヤサオトコ風できざな感じがしましたが、司馬遼太郎先生の土方歳三は

泥臭い感じが抜けない土方歳三だったように思います。

実際映画化された燃えよ剣の土方歳三を演じた岡田准一さんも

田舎モン風の感じを出しながら、硬派で一途な土方を好演されていました。

秋山香乃さんの土方歳三は、若い対したちに慕われる、男にも女性にももてる男です。

土方歳三のイメージは冷血で、誰も人を寄せ付けない感じがしていました。

実際、他の人の小説では土方歳三と信頼関係にあるのは、近藤勇と沖田総司だけのような印象でしたが

秋山香乃さんの描く土方歳三は、近藤勇や沖田総司との絆はもちろん

最後まで土方歳三に付き従った若い隊士たちも、土方歳三を尊敬し慕っていたことが描かれています。

また、新選組ではないものの最後まで共に戦った大鳥圭介や榎本武揚、そして伊庭八郎らも

土方を頼り慕っていたことが想像できるような描かれ方をしています。

京都で活躍していたときから一転して、鳥羽伏見の戦い以降、負け戦ばかりの中で

それでも戦い続ける土方に今の自分も慕うような尊敬するような気持ちになります。

秋山香乃さんは土方歳三に恋している。そう感じる「歳三 往きてまた」でした。

この小説を読み終えて感じるのは、土方歳三の生き方や戦いのシーンでの高揚感ではなく

なぜか恋愛小説 それも恋が実らずに片思いのまま主人公がなくなったしまった。

そんな恋愛小説を読んだあとのような、感じでした。

恋愛小説の主人公は当然土方歳三ですがヒロインは秋山香乃さんその人のように思います。

この小説を読んで感じるのは、秋山香乃さんが土方歳三に恋している。

そういう感じがする小説でした。

司馬遼太郎先生の土方歳三が、世間のイメージになっているかと思いますが

「燃えよ剣」とはまた違う土方歳三が「歳三往きてまた」のなかには描かれていました。

ぜひ読み比べて見てはいかがでしょうか?

 

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