仕事の目的を見失ってる人が読んでみては
蔦屋書店に入って最初に目に入るコーナーに、塞王の盾が並んでいました。
「絶対に破られない石垣」と「どんな城をも落とす鉄砲」と戦い。
少し前にあったテレビ番組の「矛楯」を思い出して読んで見ようと思いました。
読んでみると主人公の「この世から戦をなくすために絶対に破られない城を作るんだ」という石垣作りの仕事に対する考えと
「この世から戦をなくすために攻めようなんて思わない鉄砲を作るんだ」という双方の考え方は
相反することを生業とそれぞれがしながら、戦のない世の中を作るんだという同じ目的または夢をもって
その夢を持った者同士が戦で対決するという小説としての面白さと、仕事をする目的について考えさせられるほんでした。
塞王の楯から学ぶポイント
穴太衆といわれる石垣作りの集団の棟梁 飛田源斎は依頼主である京極高次が命をかけて仕事を受けるに足る
依頼主であるか試す場面があり、京極高次もその無礼な振る舞いに、怒ることなく聞き入れ共に戦ってほしいと
飛田源斎に具足をつけて言う場面がある。
自分が使える上司を見極めようとする場面で、相手が大名であってもはっきり物を言う飛田源斎と、源斎の
言うことが正しいと判断したら素直に対応する大名。現在でも上司に対して正しいと思うことは
はっきりという。上司も部下が言うことが正しいと感じたら嫉妬するのではなく、素直に認める。
こういう態度、考え方は大事だと感じました。
また石垣作りの穴田衆、鉄砲作りの国友衆ともに、最高のものを作ればこの世から戦をなくすことができる。
自分たちはそのために、石垣(鉄砲)を作っているんだという誇り。
今の自分達の仕事についても、生活のためや金のためにしているのではなく
仕事には仕事の目的がありその目的のために仕事をしているんだという気持ち。
そういう気持ちになることが、仕事に命をかけられる。そのことを教えてくれる本でした。
塞王の楯から学んだことを現代に活かすには
今時分がしている仕事の目的を今一度考えることがまず大事と思う。
警察官なら「公務員は給料が安定しているから」ではなく、犯罪をなくすためだとか
仕事の目的を知ることが大事と思う。
金のためだけなら、別に今の仕事でなくてもなんでもいいというふうになってしまいます。
でもその仕事目的を自分自身の手で達成したいと思えば、その仕事でないと駄目だというふうになる。
なんのためにその仕事をしてるのか?それを考えるだけでもこの本を読んでよかったと思います。
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